みなし判定と分析調査の違いは?
→みなし判定は分析費用ゼロ・即日完了ですがアスベスト含有として処理するため除去費用が割高になります。分析調査は1検体3〜7万円・1〜2週間かかりますが、「含有なし」と判定されれば除去費用がゼロになり大幅なコスト削減が可能です。
この記事の結論
アスベスト事前調査の「みなし判定」と「分析調査」を徹底比較。みなし判定は分析費用ゼロ・即日完了だが除去費用が割高、分析調査は1検体3〜7万円で1〜2週間かかるが「含有なし」なら大幅コスト削減。築年数や工事規模に応じた最適な選択基準を解説。
この記事でわかること
- みなし判定は費用ゼロ・即日判定だが、除去費用が割高になる可能性
- 分析調査は1検体3〜7万円で正確な含有率が判明する
- 分析結果が出るまで通常1〜2週間かかる
- 含有が明らかな建材はみなし判定で工期短縮が可能
- 複数箇所の調査が必要な場合は分析調査の方がトータルコストが安い場合も
みなし判定と分析調査の違いとは
みなし判定と分析調査とは、アスベスト事前調査における2つの選択肢で、みなし判定は分析せず「含有あり」として処理する方法、分析調査は検体を採取して科学的に含有の有無を確定させる方法です。
アスベスト事前調査の2つの選択肢
建物の解体・改修工事を行う際、アスベスト(石綿)事前調査が義務付けられています。調査方法には、「みなし判定(みなし含有)」と「分析調査」の2つの選択肢があります。
みなし判定(みなし含有)とは?
「アスベストが含まれているものとみなして処理する」という判断方法です。実際に検体を採取して分析することなく、「含有している前提」で除去・処分を行います。
みなし判定のメリット
- 費用が安い: 分析費用(1検体3〜5万円)がかからない
- 時間が短い: 分析機関への依頼・結果待ちの期間(1〜2週間)が不要
- 手続きが簡単: 書面調査と目視調査のみで完了
みなし判定のデメリット
- 除去費用が高額になる: 実際にはアスベストが含まれていなくても、「含有あり」として処理するため、除去・処分費用がかかる
- 工期が長くなる: アスベスト除去作業の分だけ工期が延びる
分析調査とは?
建材の一部を検体として採取し、分析機関で成分分析を行う方法です。アスベストの含有の有無を科学的に確定させます。
分析調査のメリット
- 「含有なし」なら除去不要: 分析の結果「アスベストなし」と判定されれば、通常の廃材として処分でき、大幅にコスト削減
- 工期短縮の可能性: アスベスト除去作業が不要になれば、その分工期も短くなる
- 明確な証拠: 調査結果が書面で残るため、将来のリフォームや不動産取引時にも活用できる
分析調査のデメリット
- 費用がかかる: 1検体あたり3〜5万円の分析費用
- 時間がかかる: 検体採取から結果報告まで1〜2週間程度
- 検体採取のリスク: 採取時に繊維が飛散するリスクがあるため、有資格者による作業が必要
どちらを選ぶべき?判断基準
以下の基準で判断するのがおすすめです。
みなし判定を選ぶべきケース
- 築年数が古い(1975年以前): ほぼ確実にアスベストが含まれているため、分析しても「含有あり」になる可能性が高い
- 小規模な工事: 分析費用をかけるよりも、そのまま処理した方が総額が安くなる場合
- 急いでいる: 工期を短縮したい場合、分析の時間を省略できる
分析調査を選ぶべきケース
- 築年数が比較的新しい(1995年以降): アスベスト不使用の可能性があるため、分析すれば「なし」と判定される可能性
- 大規模な工事: 除去費用が高額になるため、分析費用をかけても「なし」と判定されれば大幅に節約できる
- 不動産売却を予定: 「アスベストなし」の証明書は資産価値の向上につながる
費用シミュレーション例
200坪の建物でスレート屋根(アスベスト含有の疑い)を解体する場合の比較例:
みなし判定の場合
- 調査費用: 5万円(書面+目視のみ)
- アスベスト除去費用: 200万円(レベル3・スレート屋根の場合)
- 合計: 205万円
分析調査の場合
- 調査費用: 15万円(書面+目視+検体分析3検体)
- 結果が「含有なし」だった場合: 除去費用0円
- 合計: 15万円(※ただし「含有あり」なら205万円以上)
この例では、分析調査で「なし」と判定されれば190万円の節約になります。
注意点:みなし判定でも報告は必要
「みなし判定」を選んだ場合でも、一定規模以上の工事(解体80㎡以上、改修100万円以上)では、都道府県への事前調査結果の報告が義務となります。報告を怠ると罰則の対象になります。
現場の窓口 編集部
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よくある質問
Qみなし判定と分析調査、どちらが多く選ばれていますか?
築年数や建物の状況によります。1975年以前の古い建物では「みなし判定」が多く、1995年以降の比較的新しい建物では「分析調査」を選ぶケースが増えています。大規模な工事ほど分析調査のメリットが大きくなります。
Q分析調査で「含有あり」と判定された場合、みなし判定にしておけばよかったと後悔しますか?
いいえ。分析調査の費用(数万円)は、除去費用(数十万〜数百万円)に比べれば微々たるものです。また、分析結果で含有の程度(含有率)が分かるため、適切な対策方法を選択できるというメリットもあります。
Qみなし判定で「含有あり」として処理した後、実は含有していなかったことが判明したら返金されますか?
いいえ、返金はされません。みなし判定は「含有している前提」で処理することに同意した上での選択です。そのため、築年数や建材の種類から「含有なし」の可能性がある場合は、分析調査を選ぶことをお勧めします。
Q一部だけ分析調査して、残りはみなし判定することはできますか?
はい、可能です。例えば、屋根材は分析調査を行い、外壁材はみなし判定にする、といった使い分けができます。費用対効果を考えて、部位ごとに判断するのも一つの方法です。
Q分析調査の結果が「含有率0.1%未満」の場合、除去は不要ですか?
はい。石綿障害予防規則では、含有率0.1%を超える場合にアスベスト含有とみなされます。0.1%未満であれば、アスベスト除去の義務はなく、通常の廃材として処分できます。
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