費用・相場

アスベスト調査の費用相場と除去コスト|見積もりの見方を徹底解説

更新: 2025-01-1519分で読める2026年1月確認済み

アスベスト事前調査の費用相場

アスベスト事前調査の費用は、建物の規模、構造、築年数、調査の範囲によって大きく異なります。ここでは、2024〜2025年の最新相場を詳しく解説します。

書面調査のみ

相場: 3〜10万円

設計図書や竣工図が揃っている場合、書面調査のみで完了するケースがあります。

  • 設計図書・竣工図の確認(意匠図、構造図、設備図)
  • 建材リストの作成(使用建材の特定)
  • 簡易報告書の作成(A4で5〜10ページ程度)
  • 過去の改修履歴の調査

適用例:2006年9月以降に着工した建物で、図面が完備されており、改修履歴がない場合

書面調査 + 現地調査

相場: 10〜30万円(建物規模により変動)

図面だけでは判断できない場合、現地調査が必要です。

費用内訳の例(延床面積500m²の事務所ビルの場合):

  • 書面調査: 5万円
  • 現地調査(目視・サンプリング): 10万円
  • 分析費用: 5検体 × 2万円 = 10万円
  • 報告書作成: 5万円
  • 合計: 30万円

大規模建築物(延床面積3,000m²以上)

相場: 50〜100万円以上

  • サンプリング地点数の増加(10〜20検体以上)
  • 天井裏・床下・配管等の詳細調査
  • 複数フロアの調査(階ごとに建材が異なる)
  • 工作物(煙突、ボイラー等)の調査

建物規模別の費用シミュレーション

建物種別延床面積調査費用内訳
木造一戸建て100〜150m²5〜10万円書面調査3万円+現地調査2万円+分析(2検体)4万円+報告書1万円
木造2階建てアパート200〜300m²10〜15万円書面調査3万円+現地調査4万円+分析(3検体)6万円+報告書2万円
RC造マンション500〜1,000m²20〜40万円書面調査5万円+現地調査10万円+分析(5検体)10万円+報告書5万円+追加調査10万円
中規模ビル1,000〜3,000m²50〜100万円書面調査10万円+現地調査30万円+分析(10検体)20万円+報告書10万円+追加調査30万円
大規模ビル3,000m²以上100〜300万円個別見積もり(検体数20〜50以上)
工場・倉庫1,000m²以上30〜80万円屋根材(スレート)の調査が中心

アスベスト除去工事の費用相場(レベル別詳細)

アスベストが確認された場合の除去費用は、発じん性のレベル(レベル1〜3)によって大きく異なります。

レベル1:発じん性が著しく高い(吹付けアスベスト等)

費用相場: 200〜500万円(100m²あたり)

対象建材:

  • 吹付けアスベスト(天井、壁、鉄骨の耐火被覆)
  • 吹付けロックウール(アスベスト含有率5%以上)

工事内容:

  • 完全密閉・負圧隔離(作業場所を完全に封鎖)
  • 防護服・防じんマスク(フルフェイス型)の着用
  • 廃棄物の特別管理(二重梱包)
  • 大気汚染測定(飛散防止の確認)

工事期間:1〜2ヶ月程度

面積除去費用飛散防止対策費廃棄物処理費合計
50m²100万円50万円30万円180万円
100m²200万円80万円50万円330万円
200m²400万円150万円100万円650万円

レベル2:発じん性が高い(保温材、断熱材等)

費用相場: 100〜300万円(100m²あたり)

対象建材:

  • 配管の保温材(グラスウール、ロックウール)
  • 耐火被覆材(けい酸カルシウム板第1種)
  • ボイラー周辺の断熱材

工事内容:

  • 隔離養生(ビニールシートで作業エリアを囲う)
  • 負圧集じん機の設置
  • 湿潤化による飛散防止

工事期間:2週間〜1ヶ月程度

レベル3:発じん性が比較的低い(成形板等)

費用相場: 50〜150万円(100m²あたり)

対象建材:

  • スレート屋根材(カラーベスト、コロニアル)
  • スレート外壁材
  • 床材(Pタイル、ビニル床タイル)
  • けい酸カルシウム板第2種

工事内容:

  • 手作業での慎重な撤去(破砕しないよう注意)
  • 湿潤化(水で濡らして飛散を防ぐ)
  • 廃棄物の適正処理(アスベスト含有産業廃棄物)

工事期間:1〜2週間程度

建材撤去費用(100m²あたり)廃棄物処理費合計
スレート屋根40万円20万円60万円
外壁材60万円30万円90万円
床材30万円15万円45万円

見積もりで確認すべきポイント(詳細チェックリスト)

1. 調査範囲の明確化

見積書に以下が明記されているか確認してください:

  • 書面調査の対象書類:設計図書、竣工図、改修履歴、建築確認申請書など
  • 現地調査の対象箇所天井裏、床下、外壁、配管、屋根など(具体的な部屋名や階数を記載)
  • サンプリング検体数:建材の種類×箇所数(例:天井材3箇所、壁材2箇所=計5検体)
  • 調査対象外の箇所:調査しない箇所を明確にする(追加費用の発生を防ぐ)

2. 分析費用の内訳

分析種別内容費用相場(2024〜2025年)
定性分析アスベスト含有の有無を判定2〜4万円/検体
定量分析アスベストの含有率を測定(0.1%以上で規制対象)3〜5万円/検体
X線回折分析アスベストの種類を特定(クリソタイル、アモサイト等)4〜6万円/検体
緊急分析納期を3日以内に短縮通常料金の1.5〜2倍

注意点:

  • 分析機関のISO/IEC 17025認定を確認(認定されていない機関の分析は法的効力が弱い)
  • 再分析の費用負担ルールを確認(結果が不明確な場合の対応)

3. 追加費用の有無

以下の追加費用が発生する可能性があります:

項目追加費用の目安発生条件
天井裏・床下の立ち入り困難箇所1〜3万円/箇所点検口がない、狭くて入れない等
緊急対応(納期短縮)通常料金の20〜50%増工事開始まで時間がない場合
報告書の修正・再発行1〜5万円/回内容の変更依頼、紛失時の再発行
現地立会い(施工業者・行政)2〜5万円/回立会いの回数が増える場合
追加サンプリング2〜4万円/検体当初予定より多くの建材を調査する場合

4. 見積もりチェックリスト

  • 調査者の氏名・資格番号が記載されているか
  • 調査範囲が具体的に記載されているか(曖昧な表現はNG)
  • サンプリング地点数が明記されているか
  • 分析機関の名称と認定番号が記載されているか
  • 報告書の納期が明確か(通常1〜2週間)
  • 追加費用の発生条件が明記されているか
  • 支払い条件(着手金・完了金の割合)が明確か
  • キャンセル料の規定があるか

費用を抑えるポイント5つ

1. 竣工図を事前に用意する

書面調査の時間を短縮し、5〜10万円のコスト削減が可能です。

  • 設計図書、竣工図を建築会社または法務局で取得
  • 過去の改修工事の見積書・契約書を用意
  • 建築確認申請書のコピーを準備

2. サンプリング地点を有資格者と相談して絞る

不要なサンプリングを避け、分析費用を2〜10万円削減できます。

  • リスクの高い箇所(天井裏、配管保温材)を優先
  • 同一建材は1箇所のサンプリングで代表させる(有資格者の判断に従う)
  • 2006年以降の改修部分はサンプリング対象外にできる場合がある

3. 複数社から相見積もりを取る

3社以上から見積もりを取り、適正価格を把握しましょう。

  • 調査内容が同一か確認(サンプリング数、調査範囲)
  • 安さだけで選ばず、資格・実績・報告書の品質を総合判断
  • JATI協会(日本アスベスト調査診断協会)の会員かチェック

4. 補助金・助成金を活用する

一部自治体では調査費用の1/2〜2/3を補助する制度があります。

自治体(例)補助対象補助額
東京都吹付けアスベストの調査・除去調査費用の2/3(上限25万円)
大阪市民間建築物のアスベスト調査調査費用の1/2(上限10万円)
横浜市住宅・中小企業の建物調査費用の2/3(上限20万円)

確認方法:各自治体の環境部局または建築指導課のホームページ

5. 繁忙期を避ける

3月・9月(年度末・半期末)は工事が集中し、費用が10〜20%高くなる傾向があります。

  • 閑散期(6月〜8月、12月〜2月)に調査を依頼
  • 余裕を持ったスケジュール(工事開始の1〜2ヶ月前)で依頼

築年数別のアスベスト使用リスク

築年数リスクレベル主な使用箇所調査費用の目安
2006年9月以降使用禁止(例外あり)3〜5万円(書面調査中心)
1995〜2006年8月吹付けアスベストは禁止、建材には使用10〜20万円
1975〜1995年吹付け材、スレート、保温材など広範囲20〜40万円
1975年以前最高ほぼすべての建材に使用の可能性30〜50万円以上

除去以外の対応方法とコスト比較

アスベストが見つかった場合、必ずしも除去する必要はありません。以下の3つの方法があります:

対応方法内容費用相場(100m²あたり)メリットデメリット
除去 アスベスト含有建材を完全に撤去 200〜500万円 恒久的な解決、将来の心配なし 費用が高額、工事期間が長い
封じ込め アスベスト表面を薬剤で固定化 50〜150万円 費用が安い、工期が短い 定期点検が必要、将来的に除去が必要な場合も
囲い込み アスベスト部分を板で覆う 30〜100万円 最も安価、工期が最短 定期点検が必要、将来的に除去が必要な場合も

工事費用が高額になるケース

以下の条件が重なると、費用が通常の1.5〜3倍になることがあります:

  • 天井高が高い(5m以上):足場の設置費用が増加
  • 稼働中の建物:夜間・休日工事による人件費増
  • 複数種類のアスベスト建材:それぞれに異なる除去方法が必要
  • 隣接建物との距離が近い:飛散防止対策の強化が必要
  • 廃棄物の処分場が遠い:運搬費用の増加

よくある質問

Q調査費用は誰が負担しますか?
A

発注者(建物所有者)が負担するのが原則です。ただし、請負契約で工事業者が負担する場合もあります。事前に契約内容を確認してください。

Q安い見積もりを出す業者に依頼してもよいですか?
A

極端に安い見積もりの場合、サンプリング数が少ない、分析が省略されているなどのリスクがあります。内訳を確認し、法定要件を満たしているかチェックしてください。

Qアスベストが見つからなかった場合の土地価値は?
A

「アスベストなし」の証明は建物の資産価値向上につながります。調査報告書を不動産取引資料として活用できるため、むしろプラス要因となるケースが多いです。

Qアスベスト除去費用の補助金はどこで確認できますか?
A

各自治体の環境部局または建築指導課のホームページで確認できます。補助対象は住宅用建物や中小企業に限定されることが多く、申請期限や上限額が定められています。東京都では調査費用の2/3(上限25万円)、除去費用の2/3(上限200万円)が補助されます。

Q除去工事の期間はどのくらいかかりますか?
A

レベル3(スレート屋根など)であれば1〜2週間程度ですが、レベル1・2の場合は隔離養生期間が必要なため、1〜2ヶ月以上かかることもあります。工事内容により大きく変動します。

Q調査費用の分割払いは可能ですか?
A

多くの調査機関で、着手金と完了金の2回払いや、月次払いなどに対応しています。ただし、大手機関は一括払いのみのケースもあるため、契約前に確認してください。

Q調査費用と除去費用は別ですか?
A

はい。調査費用は5〜30万円程度ですが、除去費用は100〜500万円以上かかる場合があります。調査の結果、アスベストが見つからなければ除去費用は発生しません。

Q見積もりより費用が高くなることはありますか?
A

はい。追加サンプリングが必要になった場合、天井裏などの立ち入りが困難な箇所があった場合、予想外のアスベスト建材が見つかった場合などに追加費用が発生します。契約前に追加費用の発生条件を確認しておきましょう。

Q相見積もりを取る際の注意点は?
A

調査範囲とサンプリング数が各社で同一か確認してください。安い見積もりは調査範囲が狭い、サンプリング数が少ないなどの可能性があります。見積書の内訳を詳細に比較することが重要です。

Q除去せずに「封じ込め」や「囲い込み」でも大丈夫ですか?
A

建物を解体せず長期間使用する場合は、封じ込めや囲い込みでも問題ありません。ただし、定期的な点検(3年ごと)が義務付けられます。将来的に解体する際は除去が必要になるため、トータルコストを考慮して判断してください。

Qローンで除去費用を支払うことはできますか?
A

はい。リフォームローンや住宅ローンの借り換えでアスベスト除去費用を含めることが可能です。金融機関によっては、アスベスト対策専用の低金利ローンを提供している場合もあります。

Q火災保険でアスベスト除去費用はカバーされますか?
A

いいえ。通常の火災保険ではアスベスト除去費用は補償対象外です。ただし、自治体の補助金制度を利用できる場合があるため、必ず確認してください。

アスベスト調査の無料見積もり

最大5社から相見積もり。最短翌営業日にお届け。

無料で見積もりを依頼

この記事を書いた人

R

現場の窓口 編集部

運営: 合同会社Radineer

解体工事・アスベスト調査・土壌汚染調査・産業廃棄物処理の一括見積もりサービスを運営。 全国2,500社以上の審査済み業者と提携し、累計15万件以上の見積もり実績があります。

提携業者

2,500社以上

見積もり実績

15万件以上

満足度

97.8%

参照・引用元

  • 厚生労働省-石綿障害予防規則
  • 環境省-大気汚染防止法(アスベスト規制)
  • 国土交通省-建築物石綿含有建材調査者制度

※ 各省庁の公開情報および当サイト提携業者からの提供データに基づき作成しています

更新履歴

  • 20261最新情報を確認・更新
  • 2025-01-15記事作成