地域ガイド

【東京都】産業廃棄物処理の地域ガイド

更新: 2025-02-1913分で読める2026年1月確認済み

東京都の産廃処理の特徴

東京都は日本最大の経済圏であり、産業廃棄物の排出量も膨大です。しかし、都内には処分場が極めて少なく、多くの廃棄物が千葉県、埼玉県、茨城県などの近隣県に搬出されています。この地理的制約により、運搬距離の増加と処理コストの上昇が構造的な課題となっています。

都内の産廃処理の特徴は以下の通りです:

  • 中間処理施設の集約:都内約2,000ヶ所の中間処理施設が稼働中
  • 最終処分場不足:都内の最終処分場は数ヶ所のみで容量が限定的
  • 広域搬出の常態化:最終処分の8割以上が都外で実施
  • 高度なリサイクル推進:処分場不足を補うため再資源化率が全国トップクラス
  • 電子マニフェスト普及率:70%超と全国平均を大きく上回る

東京都独自の規制と許認可制度

東京都は環境先進都市として、国の基準を上回る独自の規制を多数設けています。

建設混合廃棄物の規制

平成18年より全国に先駆けて建設混合廃棄物の再資源化施設への搬入を義務化しています。この規制により、解体現場での分別徹底が求められ、混合廃棄物の発生量は大幅に減少しました。

  • 対象:建設工事から発生する混合廃棄物(1㎥以上)
  • 義務:中間処理施設(再資源化施設)への搬入
  • 罰則:違反時は改善命令、最大50万円の罰金

食品廃棄物のリサイクル義務

年間100トン以上の食品廃棄物を排出する事業者は、リサイクル実施状況の報告が義務付けられています。飲食店、ホテル、食品製造業が主な対象です。

ディーゼル車排出ガス規制

産廃運搬車両を含むディーゼル車の排出ガス規制(通称:東京都ディーゼル車NO作戦)が施行されており、基準を満たさない車両は都内走行が禁止されています。産廃業者は運搬車両の更新が必須です。

廃棄物処理施設の事前協議制度

新規の産廃処理施設を設置する際は、法定の許可申請前に東京都との事前協議が必要です。住民説明会の実施、生活環境影響調査の実施が求められ、手続きには通常6ヶ月〜1年を要します。

届出・相談先一覧

東京都の産廃行政は、地域によって管轄が分かれています。事業所の所在地により届出先が異なるため注意が必要です。

区分管轄地域届出先電話番号
特別区内23区各区の環境課・清掃事務所各区により異なる
多摩地域26市5町1村東京都多摩環境事務所042-528-2917
島しょ地域伊豆諸島・小笠原諸島各町村役場・東京都環境局各町村により異なる
都全般の相談全域東京都環境局 資源循環推進部03-5388-3593

特別区の主要窓口例

  • 千代田区:環境まちづくり部 環境政策課(03-5211-4254)
  • 港区:環境リサイクル支援部 環境課(03-3578-2487)
  • 新宿区:環境清掃部 ごみ減量リサイクル課(03-5273-3318)
  • 渋谷区:環境政策部 清掃リサイクル課(03-5467-4073)

都内の主要処理施設と処理能力

中間処理施設の分布

東京都内には約2,000ヶ所の中間処理施設が稼働していますが、地域的な偏りがあります。

  • 23区内:約800施設(主に破砕・圧縮施設、中和処理施設)
  • 多摩地域:約1,200施設(焼却施設、がれき類処理施設が多い)
  • 島しょ部:小規模施設が数ヶ所

最終処分場の状況

都内の最終処分場は極めて少なく、新規設置はほぼ不可能な状況です。現在稼働中の主な施設は以下の通りです:

  • 中央防波堤埋立処分場(江東区):主に焼却灰や不燃物を受入
  • 日の出町二ツ塚処分場:多摩地域の一般廃棄物を主に受入(産廃は限定的)

この状況から、都内で発生する産廃の最終処分は、千葉県(約40%)、埼玉県(約25%)、茨城県(約15%)、栃木県(約10%)などへの広域搬出に依存しています。

東京都内の主要廃棄物処理企業

大手総合処理業者

  • 東京都環境整備公社:都の外郭団体、PCB廃棄物等の特殊案件に対応
  • 株式会社サニーサイドアップ環境:23区内を中心に事業展開、電子マニフェスト対応
  • 東京都市サービス株式会社:多摩地域に処理施設網、建設系廃棄物に強み
  • 株式会社エコロジーパーク:食品廃棄物のリサイクルに特化

専門特化型業者

  • 医療系廃棄物:東京医療廃棄物協同組合、白十字メディカル株式会社
  • 電子部品・基板:リサイクルテック株式会社、東京貴金属リサイクル
  • 建設廃棄物:東京建設リサイクル協同組合加盟業者(約200社)

優良産廃処理業者認定制度

東京都では、優良な産廃処理業者を認定する制度を運用しています。認定業者は環境省の優良認定基準を満たし、通常5年の許可期間が7年に延長されます。現在、都内では約150社が優良認定を取得しています。

処理費用の詳細比較

東京都内の処理費用(2025年相場)

廃棄物の種類東京都内全国平均差額
混合廃棄物50,000〜70,000円/㎥40,000〜55,000円/㎥+25%
木くず15,000〜25,000円/㎥10,000〜18,000円/㎥+35%
廃プラスチック40,000〜60,000円/㎥30,000〜45,000円/㎥+30%
コンクリートがら5,000〜8,000円/㎥3,000〜5,000円/㎥+55%
金属くず買取または無料買取または無料±0%
ガラス陶磁器くず15,000〜25,000円/㎥12,000〜20,000円/㎥+20%
石膏ボード12,000〜18,000円/㎥8,000〜12,000円/㎥+45%

東京都内の処理費用は全国平均より20〜55%高い傾向があります。これは以下の要因によるものです:

  • 都外への搬出運賃の上乗せ(片道50〜150km)
  • 都内の土地代・人件費の高さ
  • 環境規制対応コストの転嫁
  • 処分場の逼迫による需給バランス

東京都特有の課題と対応策

課題1:最終処分場の確保難

都内での新規処分場設置は用地確保・住民合意の両面で極めて困難です。

対応策

  • 中間処理による減容化・減量化の徹底
  • 再資源化率の向上(現在約65%→目標80%)
  • 近隣県との広域連携協定の維持・拡大

課題2:運搬距離の長大化

最終処分場までの運搬距離が平均80kmを超え、CO2排出量とコストの両面で負担増。

対応策

  • 都内での中間処理の徹底(減容化による輸送効率化)
  • エコドライブ・低公害車の導入推進
  • 共同配送・帰り便利用による効率化

課題3:小規模事業者の対応力不足

中小の排出事業者は、複雑化する規制への対応や適正業者の選定に苦慮しています。

対応策

  • 東京都産業廃棄物協会の無料相談窓口の活用
  • 業界団体主催の講習会・セミナーへの参加
  • 一括見積もりサービスの活用による業者選定効率化

補助金・助成制度

東京都中小企業者向け省エネ促進税制

産廃処理設備の更新による省エネ化を実施した場合、固定資産税の減免が受けられます。

  • 対象:中小企業が新たに取得した環境負荷低減設備
  • 減免率:固定資産税を3年間1/2に軽減
  • 申請先:各都税事務所

東京都リサイクル事業推進事業補助金

リサイクル施設の整備や新技術導入に対する補助制度です。

  • 補助率:対象経費の1/3以内
  • 上限額:3,000万円
  • 対象:産廃中間処理施設、リサイクル施設の新設・改修
  • 申請先:東京都環境局 資源循環推進部

電子マニフェスト導入支援

電子マニフェストシステム(JWNET)の導入費用の一部を助成する制度があります。

  • 対象:初めて電子マニフェストを導入する中小企業
  • 助成額:初期登録料・年間利用料の1/2(上限10万円)
  • 申請先:公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター

よくある質問(FAQ)

Q1. 少量の産廃でも許可業者に委託が必要ですか?

A. はい。事業活動から発生した産廃は量に関わらず許可業者への委託が義務です。ただし、事業系一般廃棄物(紙くず、木くずなど業種限定のもの)は区市町村の収集に出せる場合があります。

Q2. マニフェストの保存期間は?

A. 紙マニフェストの写しは5年間の保存が義務付けられています。電子マニフェストの場合、システム上に記録が残るため物理的な保存は不要ですが、閲覧できる状態を5年間維持する必要があります。

Q3. 都外の処理業者に直接委託できますか?

A. 可能です。ただし、委託する処理業者が廃棄物の種類に対応した許可を持っていることを確認してください。また、運搬業者も東京都の収集運搬業許可が必要です。

Q4. 23区と多摩地域で規制は違いますか?

A. 基本的な産廃規制は同じですが、届出先が異なります。23区内は各区、多摩地域は東京都多摩環境事務所が窓口です。一般廃棄物については、区市町村ごとに独自のルールがある場合があります。

Q5. 優良業者を探すにはどうすればよいですか?

A. 東京都環境局のウェブサイトにある「産業廃棄物処理業者検索システム」で優良認定業者を検索できます。当サイトの一括見積もり機能でも優良業者を含む複数社から見積もりを取得できます。

関連ガイド・参考リンク

よくある質問

Q東京都の優良業者はどこで探せますか?
A

東京都環境局のウェブサイトで「産業廃棄物処理業者検索システム」が利用できます。優良認定業者も検索可能です。

Q都内に最終処分場はありますか?
A

都内には民間の最終処分場はほとんどありません。多くは千葉県、埼玉県、茨城県などに搬出されます。

Q23区と多摩地域で届出先は違いますか?
A

はい。23区内は各区の環境課、多摩地域は東京都多摩環境事務所が窓口となります。

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この記事を書いた人

R

現場の窓口 編集部

運営: 合同会社Radineer

解体工事・アスベスト調査・土壌汚染調査・産業廃棄物処理の一括見積もりサービスを運営。 全国2,500社以上の審査済み業者と提携し、累計15万件以上の見積もり実績があります。

提携業者

2,500社以上

見積もり実績

15万件以上

満足度

97.8%

参照・引用元

  • 環境省-廃棄物処理法、マニフェスト制度
  • 都道府県-産業廃棄物処理業許可制度
  • 国土交通省-建設リサイクル法

※ 各省庁の公開情報および当サイト提携業者からの提供データに基づき作成しています

更新履歴

  • 20261最新情報を確認・更新
  • 2025-02-19記事作成