マンション・アパート解体は一般住宅と何が違う?
マンションやアパートなどの集合住宅の解体は、一般住宅の解体とは規模も費用も大きく異なります。RC造の解体費用は坪単価9〜15万円と、木造住宅の2〜3倍になることも珍しくありません。工期も数ヶ月かかるため、計画的に進める必要があります。
マンション・アパート解体の費用相場
構造別の坪単価
| 構造 | 坪単価 | 50坪の場合 |
|---|---|---|
| 木造アパート | 4.5〜6.0万円/坪 | 225〜300万円 |
| 軽量鉄骨造 | 5.5〜7.5万円/坪 | 275〜375万円 |
| 重量鉄骨造 | 7.0〜10.0万円/坪 | 350〜500万円 |
| RC造(鉄筋コンクリート) | 9.0〜15.0万円/坪 | 450〜750万円 |
| SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート) | 10.0〜18.0万円/坪 | 500〜900万円 |
費用が高くなる要因
- 階数が多い:3階建て以上は高所作業が増え費用増
- RC造・SRC造:鉄筋コンクリートの破砕に時間と手間がかかる
- アスベスト含有:除去費用が別途100〜数百万円
- エレベーター:撤去費用30〜100万円
- 住宅密集地:手壊し解体が必要になり費用が1.5〜2倍
大規模解体工事の流れ
Step 1: 事前調査(1〜2ヶ月前)
大規模な解体工事では、綿密な事前調査が不可欠です。
- アスベスト調査:築年数の古い建物は要注意
- 構造調査:図面と現地調査で構造を把握
- 周辺環境調査:近隣住宅、道路、ライフラインの状況
Step 2: 入居者の退去
解体工事は全戸退去後でないと開始できません。退去通知は通常6ヶ月前に行います。
Step 3: 届出・許可申請
大規模解体には複数の届出が必要です。
- 建設リサイクル法の届出(工事着工の7日前)
- 道路使用許可(警察署)
- アスベスト除去の届出(労働基準監督署、工事着工の14日前)
Step 4: 仮設工事(1週間〜2週間)
本格的な解体前に、安全対策のための仮設工事を行います。
- 足場の組立て
- 養生シート・防音シートの設置
- 仮囲いの設置
Step 5: 内装解体(2週間〜1ヶ月)
建物内部の設備や内装材を撤去します。
- 各戸の内装材(壁・床・天井)の撤去
- 建具・サッシの撤去
- 廃材の分別・搬出
Step 6: 設備撤去(1〜2週間)
- 電気設備の撤去
- 給排水設備の撤去
- エレベーターの撤去
- 空調設備の撤去
Step 7: 躯体解体(1〜3ヶ月)
建物本体(躯体)を解体します。RC造の場合は「階上解体」という工法が一般的です。
階上解体とは
- 最上階に重機を搬入
- 最上階の床・壁・柱を破砕
- 1階ずつ下がりながら解体
- 最後に1階部分を解体
この工法により、落下物による事故を防ぎ、安全に解体できます。
Step 8: 基礎解体(1〜2週間)
建物の基礎を解体します。
Step 9: 整地(1週間)
敷地を平らに整地します。
マンション・アパート解体の注意点
1. 工期が長い
RC造のアパート・マンションは、木造住宅の数倍の工期がかかります。
- 10戸程度:2〜3ヶ月
- 20戸程度:3〜4ヶ月
- 50戸以上:6ヶ月以上
2. 近隣への影響が大きい
工期が長く騒音も大きいため、近隣トラブルのリスクが高まります。
- 工事開始1ヶ月前には近隣挨拶を実施
- 定期的に進捗状況を報告
- クレームには迅速に対応
3. アスベスト対策
昭和31年〜平成18年に建てられた建物には、アスベストが含まれている可能性があります。
費用を抑えるポイント
- 複数業者から見積もりを取る(最低でも3社)
- 閑散期を狙う(1〜2月、6〜7月)
- 設備を売却(エレベーターや空調設備)
- 廃材の分別を徹底
まとめ
マンション・アパート解体は、一般住宅の解体とは規模も費用も大きく異なります。
- RC造の坪単価は9〜15万円
- 工期は数ヶ月かかる
- 全戸退去後でないと開始できない
- アスベスト調査は必須
- 近隣への配慮が重要
よくある質問
Qマンション解体は何ヶ月くらいかかりますか?
20戸程度のRC造で3〜4ヶ月、50戸以上で6ヶ月以上かかることが一般的です。
Q入居者がいる状態で解体を依頼できますか?
いいえ、全戸退去後でないと解体工事は始められません。