建物タイプ別

部分解体・減築のメリットと費用|固定資産税への影響も解説

更新: 2025-01-1511分で読める2026年1月確認済み

部分解体(減築)とは

建物全体を解体するのではなく、一部分だけを解体することです。

  • 2階建てを平屋に減築
  • 増築部分のみを解体
  • 離れ・物置のみを解体

部分解体・減築は、建物全体を取り壊すのではなく、建物の一部分のみを解体する工事です。近年、高齢化に伴い「2階を使わなくなった」「維持費を減らしたい」といったニーズから、減築を選択する方が増えています。

部分解体が選ばれる理由

1. 高齢者の生活に適した住まいへ

2階建て住宅の2階部分を解体して平屋にすることで、階段の上り下りがなくなり、高齢者にとって安全で暮らしやすい住環境になります。

2. 維持費・光熱費の削減

使わない部屋を解体することで、冷暖房費や固定資産税を抑えることができます。

3. 耐震性の向上

古い増築部分を解体し、構造をシンプルにすることで、建物全体の耐震性を向上させることができます。

4. 庭や駐車スペースの確保

離れや物置を解体することで、庭を広くしたり、駐車スペースを作ったりできます。

部分解体のメリット

  • 費用を抑えられる:全解体より大幅に安い(目安:50〜70%削減)
  • 住みながら工事可能:仮住まいが不要な場合も
  • 固定資産税の軽減:延床面積が減ることで固定資産税が下がる
  • 老後の生活に適した住まい:バリアフリー化と同時に実施可能
  • メンテナンスコスト削減:維持管理する面積が減る
  • 環境負荷が小さい:廃棄物が少なく、エコな選択

部分解体のデメリット

  • 構造計算が必要:残す部分の耐震性を確認する必要がある
  • 雨漏り対策が必要:解体部分の屋根・外壁を新設する費用がかかる
  • 全解体より坪単価が高い:丁寧な作業が必要で、手間がかかる
  • 住みながらの工事は騒音・粉塵が発生:ストレスになる場合も
  • 再建築には向かない:いずれ新築を考えているなら全解体の方が良い

部分解体の種類と費用相場

1. 2階部分の解体(平屋化)

最も一般的な部分解体です。2階建てを平屋にすることで、階段がなくなり、高齢者にとって住みやすい住まいになります。

建物の延床面積解体費用屋根・外壁工事合計
30坪(2階15坪)80〜120万円120〜180万円200〜300万円
40坪(2階20坪)110〜160万円150〜220万円260〜380万円
50坪(2階25坪)140〜200万円180〜260万円320〜460万円

※解体費用は坪単価5〜8万円、屋根・外壁工事は1階部分の仕上げ費用を含みます。

2. 増築部分のみの解体

過去に増築した部分(サンルーム、離れ、倉庫など)のみを解体する場合です。

解体面積費用相場
5坪(サンルーム程度)30〜50万円
10坪(離れ・物置)50〜80万円
15坪(増築部分)80〜120万円

※既存部分との接合部の処理費用を含みます。

3. 1室のみの解体

特定の部屋(和室、納戸など)だけを解体し、庭や駐車スペースに転用する場合です。

解体内容費用相場
6畳間(内装のみ)15〜30万円
6畳間(外壁含む)40〜70万円
10畳間(外壁含む)60〜100万円

費用が変動する要因

1. 構造計算・設計費用

部分解体の場合、残す部分の構造が安全かどうかを確認するため、構造計算が必要になることがあります。

  • 簡易診断:5〜10万円
  • 詳細な構造計算:15〜30万円
  • 建築確認申請が必要な場合:+10〜20万円

2. 屋根・外壁の仕上げ費用

部分解体後、解体した部分に新しい屋根や外壁を設置する必要があります。

  • 屋根の新設:坪8〜15万円
  • 外壁の新設:坪10〜20万円
  • 断熱材の追加:坪3〜5万円

3. 内装のリフォーム費用

部分解体後、残った部分の内装をリフォームする場合があります。

  • クロス張り替え:1,500〜3,000円/㎡
  • フローリング張り替え:8,000〜15,000円/㎡
  • 建具の取り替え:3〜10万円/箇所

4. 住みながらの工事による追加費用

住みながら工事を行う場合、養生や防音対策が必要になります。

  • 養生シート・防音シート:5〜15万円
  • 仮設トイレ・仮設キッチン(必要な場合):10〜30万円

固定資産税への影響

固定資産税は下がる

部分解体により、延床面積が減るため、建物の固定資産税評価額が下がり、固定資産税が軽減されます。

ケース変更前変更後削減額(年間)
2階建て40坪→平屋20坪約10万円約5万円約5万円削減
2階建て50坪→平屋25坪約12万円約6万円約6万円削減

※固定資産税評価額は市区町村や建物の築年数によって異なります。

登記変更が必要

部分解体後は、建物の床面積が変わるため、建物表題変更登記を行う必要があります。

  • 自分で申請する場合:無料(登録免許税なし)
  • 土地家屋調査士に依頼する場合:5〜10万円

部分解体の注意点

1. 建築確認申請が必要な場合がある

以下のケースでは、建築確認申請が必要になることがあります:

  • 防火地域・準防火地域で10㎡以上の解体
  • 構造耐力上主要な部分(柱・梁など)を変更する場合

建築士に事前相談することをおすすめします。

2. 雨漏りリスク

部分解体後、新しい屋根や外壁の施工が不十分だと、雨漏りのリスクがあります。信頼できる業者に依頼し、防水処理を徹底してもらいましょう。

3. 耐震性の確認

部分解体後、建物のバランスが変わるため、耐震性が低下する可能性があります。必ず構造計算を行い、安全性を確認しましょう。

4. 住みながらの工事はストレスになる

騒音、粉塵、プライバシーの問題があります。工事期間中は一時的に仮住まいを検討することも選択肢です。

部分解体の流れ

ステップ内容期間
1. 現地調査建築士・解体業者による現地調査1日
2. 見積もり解体費用、屋根・外壁工事の見積もり1〜2週間
3. 設計・構造計算残す部分の安全性を確認2〜4週間
4. 建築確認申請(必要な場合)役所への申請2〜4週間
5. 解体工事部分解体の実施1〜3週間
6. 屋根・外壁工事新しい屋根・外壁の設置2〜4週間
7. 内装仕上げクロス、フローリングなどの仕上げ1〜2週間
8. 完了検査・登記変更建物表題変更登記1〜2週間

合計期間:2〜4ヶ月程度

部分解体か全解体か?判断基準

部分解体が向いているケース

  • まだ住み続ける予定がある
  • 予算が限られている(全解体+新築の費用が出せない)
  • 思い出のある家を残したい
  • 高齢で階段の上り下りが負担
  • 使わない部屋を庭や駐車場にしたい

全解体が向いているケース

  • 近い将来、建て替えを予定している
  • 建物全体が老朽化している
  • 土地を売却する予定がある
  • 耐震性に大きな不安がある
  • 全面的にリフォームするより新築の方が安い

まとめ

部分解体・減築は、全解体より費用を抑えつつ、住みやすい住まいに変える方法です。特に高齢者にとっては、階段のない平屋化は安全性と快適性を大きく向上させます。

ただし、構造計算や屋根・外壁の仕上げが必要なため、建築士や経験豊富な業者に相談することが重要です。

よくある質問

Q2階だけ解体して平屋にできますか?
A

構造的に可能であれば、2階部分のみを解体して平屋にすることができます。建築士に相談することをおすすめします。

Q部分解体には建築確認申請が必要ですか?
A

減築する面積や構造によっては必要になる場合があります。

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この記事を書いた人

R

現場の窓口 編集部

運営: 合同会社Radineer

解体工事・アスベスト調査・土壌汚染調査・産業廃棄物処理の一括見積もりサービスを運営。 全国2,500社以上の審査済み業者と提携し、累計15万件以上の見積もり実績があります。

提携業者

2,500社以上

見積もり実績

15万件以上

満足度

97.8%

参照・引用元

  • 国土交通省-建設リサイクル法、解体工事業登録制度
  • 環境省-アスベスト事前調査、産業廃棄物処理
  • 各自治体-空き家解体補助金制度

※ 各省庁の公開情報および当サイト提携業者からの提供データに基づき作成しています

更新履歴

  • 20261最新情報を確認・更新
  • 2025-01-15記事作成