費用・相場

土壌汚染調査の費用相場と浄化コスト|見積もりの見方を徹底解説

更新: 2025-01-1522分で読める2026年1月確認済み

土壌汚染調査の費用相場(フェーズ別詳細)

土壌汚染調査は、段階的に実施するフェーズ方式が一般的です。フェーズ1(地歴調査)で汚染のおそれがあると判定された場合のみ、フェーズ2(表層土壌調査)へ進みます。それぞれの費用相場と内訳を詳しく解説します。

フェーズ1: 地歴調査

相場: 30〜50万円

机上調査が中心で、現地での土壌採取は行いません。過去の土地利用履歴から汚染のおそれを評価します。

費用内訳(標準的な500m²の土地の場合)

調査項目 費用
登記簿謄本・閉鎖登記簿の取得 1〜2万円
住宅地図・空中写真の取得・分析 5〜10万円
現地踏査・ヒアリング調査 3〜5万円
行政資料調査(都市計画図、環境規制台帳など) 3〜5万円
報告書作成 15〜20万円
合計 30〜50万円

調査期間:1〜2週間

フェーズ2: 表層土壌調査・ボーリング調査

相場: 150〜400万円(調査面積により大きく変動)

実際に土壌サンプルを採取し、25項目の特定有害物質を分析します。費用は調査面積と地点数に比例します。

費用内訳の例(1,000m²の土地の場合)

調査項目 単価 数量 費用
サンプリング費用 5〜10万円/地点 10地点 50〜100万円
分析費用(25項目) 3,000〜8,000円/項目 10地点×25項目 75〜200万円
報告書作成 - 一式 20〜30万円
諸経費(現場管理費、交通費など) - 一式 15〜30万円
合計 - - 160〜360万円

調査期間:1〜2ヶ月(サンプリング1週間 + 分析3〜6週間 + 報告書作成1週間)

フェーズ3: 詳細調査(汚染範囲の確定)

相場: 200〜500万円以上

フェーズ2で基準値超過が確認された場合、汚染の深さ・広がりを特定するための追加調査です。

費用内訳の例(汚染範囲100m²の場合)

調査項目 単価 数量 費用
ボーリング調査(深度10m) 30〜50万円/地点 3地点 90〜150万円
地下水採取・分析 10〜20万円/地点 2地点 20〜40万円
深度方向の土壌分析 5〜10万円/深度 10深度 50〜100万円
報告書作成 - 一式 30〜50万円
合計 - - 190〜340万円

調査期間:2〜3ヶ月

敷地面積別の費用シミュレーション

敷地面積によって調査地点数が変わるため、費用も大きく異なります。以下はフェーズ2(表層土壌調査)の費用シミュレーションです。

敷地面積 調査地点数
(10m×10mメッシュ)
サンプリング費用
(7万円/地点)
分析費用
(5,000円/項目×25項目)
報告書作成 合計費用
300m²(約90坪) 3地点 21万円 37.5万円 20万円 約80万円
500m²(約150坪) 5地点 35万円 62.5万円 20万円 約120万円
1,000m²(約300坪) 10地点 70万円 125万円 25万円 約220万円
3,000m²(約900坪) 30地点 210万円 375万円 40万円 約625万円
5,000m²(約1,500坪) 50地点 350万円 625万円 50万円 約1,025万円

浄化対策の費用相場

土壌汚染が確認された場合、浄化対策が必要になります。浄化費用は汚染物質・汚染範囲・工法によって数百万円〜数億円と大きく変動します。

主な浄化工法と費用相場

浄化工法 適用汚染物質 費用目安(100m³あたり) 工期
掘削除去 すべての汚染物質 500〜2,000万円 1〜3ヶ月
原位置浄化(薬剤注入) 揮発性有機化合物(VOC)、重金属 300〜1,000万円 3〜12ヶ月
バイオレメディエーション 揮発性有機化合物(VOC)、油類 200〜800万円 6〜18ヶ月
封じ込め(舗装・遮水壁) すべての汚染物質 100〜500万円 1〜2ヶ月
土壌洗浄 重金属、油類 400〜1,500万円 2〜6ヶ月

浄化対策費用の実例

  • ケース1:ガソリンスタンド跡地(500m²)、ベンゼン汚染 → 掘削除去 約1,500万円
  • ケース2:めっき工場跡地(1,000m²)、六価クロム汚染 → 原位置浄化 約3,000万円
  • ケース3:クリーニング店跡地(200m²)、テトラクロロエチレン汚染 → 掘削除去 約800万円
  • ケース4:大規模工場跡地(10,000m²)、複合汚染 → 掘削除去+原位置浄化 約2億円

見積もりで確認すべきポイント

調査機関から見積もりを受け取ったら、以下の項目を必ずチェックしてください。不透明な見積もりは、後から追加費用を請求されるリスクがあります。

1. 調査範囲・地点数

  • 土壌採取地点数は適切か(10m × 10mメッシュが基本)
  • 分析項目は25項目すべて含まれているか(一部省略されていないか)
  • 深度は適切か(フェーズ2: 0〜50cm、フェーズ3: 1〜10m)
  • 地下水調査が含まれているか(地下水が存在する場合)

2. 追加費用の有無

見積もりに含まれていない追加費用がないか確認しましょう:

追加費用項目 発生条件 費用目安
基準値超過時の追加調査 フェーズ2で汚染が確認された場合 50〜200万円
地下水調査 地下水が存在し、汚染のおそれがある場合 20〜50万円/地点
報告書の修正 都道府県から指摘があった場合 5〜10万円
土壌処分費 汚染土壌の処分が必要な場合 5〜10万円/m³

3. 納期

調査の各フェーズには標準的な納期があります。極端に短い納期は調査の質が低い可能性があります:

  • 地歴調査: 1〜2週間
  • 表層土壌調査: 1〜2ヶ月
  • 詳細調査: 2〜3ヶ月

4. 支払い条件

一般的な支払いスケジュール:

  • 着手金:契約時に30〜50%
  • 中間金:サンプリング完了時に20〜30%
  • 完了金:報告書納品時に20〜50%

費用を抑える5つのポイント

土壌汚染調査は決して安くありませんが、以下の方法で費用を抑えることができます:

  1. 自主調査で簡易版を検討
    • 法定調査(25項目すべて)ではなく、リスクが高い項目(鉛、六価クロム、ベンゼンなど)のみ先行調査
    • 費用削減効果:30〜50%削減
  2. 複数社から相見積もりを取る:
    • 3社以上から見積もりを取り、適正価格を把握
    • 費用削減効果:10〜20%削減
  3. 補助金・助成金の活用
    • 一部自治体で土壌調査費用の補助制度あり(上限50〜200万円)
    • 対象:住宅用地、中小企業、汚染原因者が不明な場合など
    • 費用削減効果:補助上限額まで削減
  4. 閑散期(冬季)に調査を実施:
    • 12月〜2月は調査需要が少なく、値引き交渉がしやすい
    • 費用削減効果:5〜10%削減
  5. 複数案件の一括発注:
    • 複数の土地を同時に調査することで、まとめて値引き
    • 費用削減効果:10〜15%削減

まとめ

土壌汚染調査の費用は、フェーズ1(30〜50万円)、フェーズ2(150〜400万円)、フェーズ3(200〜500万円以上)と、段階的に増加します。調査費用は決して安くありませんが、土地取引後に汚染が発見された場合の浄化費用(数千万円〜数億円)と比較すれば、事前調査は必要不可欠な投資といえます。

見積もりを比較する際は、費用の安さだけでなく、調査地点数・分析項目・追加費用の有無・納期を総合的に判断し、信頼できる調査機関を選びましょう。

よくある質問

Q調査費用は誰が負担しますか?
A

法定調査の場合、土地所有者が負担するのが原則です。ただし、不動産取引の際は、売主・買主の協議により負担割合を決めることが一般的です。

Q安い見積もりを出す業者に依頼してもよいですか?
A

極端に安い見積もりの場合、調査地点数が少ない、分析項目が省略されているなどのリスクがあります。内訳を確認し、法定要件を満たしているかチェックしてください。

Q調査の結果、汚染が見つからなかった場合の土地価値は?
A

「土壌汚染なし」の証明は土地の資産価値向上につながります。調査報告書を不動産取引資料として活用できるため、むしろプラス要因となるケースが多いです。

Q浄化対策の費用は誰が負担しますか?
A

原則として土地所有者が負担します。ただし、汚染原因者が判明している場合は、汚染原因者に費用請求できる場合があります。売買契約前に責任の所在を明確にすることが重要です。

Q調査費用の分割払いは可能ですか?
A

多くの調査機関で、フェーズごとの分割払いや、着手金・中間金・完了金の3回払いなどに対応しています。ただし、大手機関は一括払いのみのケースもあるため、契約前に確認してください。

Q土壌汚染調査の補助金制度はどこで確認できますか?
A

各自治体の環境部局のホームページで確認できます。補助対象は住宅用地や中小企業に限定されることが多く、申請期限や上限額が定められています。事前相談が推奨されます。

Qフェーズ1で「汚染のおそれなし」と判定されたら、調査費用は無駄ですか?
A

いいえ、無駄ではありません。「汚染のおそれなし」の調査報告書は、不動産取引の際に土地の安全性を証明する重要な資料となります。買主への説明責任を果たし、土地の資産価値を維持・向上させる効果があります。

Q調査地点数を減らせば費用は安くなりますか?
A

はい、調査地点数を減らせば費用は下がりますが、法定調査では10m×10mメッシュ単位でのサンプリングが義務付けられています。地点数を削減した調査は、都道府県に報告書が受理されないリスクがあるため推奨できません。

Q調査費用は経費や取得費として計上できますか?
A

はい。法人の場合、調査費用は損金算入が可能です(修繕費または資産の取得費)。個人の場合は、不動産取得費として計上できる場合があります。詳細は税理士にご相談ください。

Q浄化対策費用が高額すぎて支払えない場合はどうすればよいですか?
A

以下の選択肢があります:(1)封じ込め工法など、費用の安い工法を選択、(2)自治体の補助金・融資制度を活用、(3)汚染原因者が判明している場合は費用請求、(4)土地価格を下げて汚染ありのまま売却。専門家(弁護士・環境コンサルタント)に相談することをお勧めします。

Q調査費用のローンは組めますか?
A

一部の金融機関では、土壌汚染調査費用を含む不動産関連費用のローンを提供しています。ただし、審査基準や金利は金融機関によって異なるため、複数の金融機関に相談することをお勧めします。

Qフェーズ2で汚染が見つかった場合、必ずフェーズ3(詳細調査)が必要ですか?
A

いいえ、必ずしも必要ではありません。汚染範囲が明らかに小さく、浄化対策の費用が詳細調査費用を下回る場合は、詳細調査を省略して直接浄化対策に進むこともあります。調査機関と相談して判断してください。

Q調査費用の見積もりに有効期限はありますか?
A

一般的に見積もりの有効期限は3ヶ月程度です。分析費用や人件費は変動する可能性があるため、有効期限を過ぎた場合は再見積もりが必要になることがあります。契約前に有効期限を確認してください。

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この記事を書いた人

R

現場の窓口 編集部

運営: 合同会社Radineer

解体工事・アスベスト調査・土壌汚染調査・産業廃棄物処理の一括見積もりサービスを運営。 全国2,500社以上の審査済み業者と提携し、累計15万件以上の見積もり実績があります。

提携業者

2,500社以上

見積もり実績

15万件以上

満足度

97.8%

参照・引用元

  • 環境省-土壌汚染対策法
  • 都道府県-土壌汚染調査報告制度
  • 国土交通省-宅地建物取引業法(重要事項説明)

※ 各省庁の公開情報および当サイト提携業者からの提供データに基づき作成しています

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