土壌ガス調査の方法と費用は?
→土壌ガス調査は深度0.8〜1.0mから土壌ガスを採取しGC/MS分析でVOC濃度をppbレベルまで測定します。費用は1地点3〜5万円、10地点で30〜50万円が目安です。
この記事の結論
土壌ガス調査の詳細手順を解説。第一種特定有害物質(VOC11項目)を対象に、ハンドオーガーで穿孔しテドラーバッグでガスを採取、GC/MS分析でppbレベルの微量汚染まで検出可能。1地点3〜5万円、10地点で30〜50万円が費用目安。クリーニング工場・印刷工場跡地のVOC汚染スクリーニングに最適な調査手法です。
この記事でわかること
- 第一種特定有害物質(VOC11項目)を対象とした土壌ガスのスクリーニング調査
- 1地点あたり3〜5万円、10地点で30〜50万円が費用目安
- テドラーバッグでガスを採取しGC/MS分析でppbレベルの微量汚染も検出可能
- 雨天時や地下水位が高い場所では実施困難なため土壌溶出量調査に切替
- 基準不適合の場合はフェーズ3ボーリング調査へ進む判断材料となる
土壌ガス調査の方法と手順とは
土壌ガス調査とは、土壌中の気体を採取しガスクロマトグラフ質量分析法(GC/MS)で揮発性有機化合物(VOC)の濃度を測定する土壌汚染スクリーニング調査です。
土壌ガス調査とは
土壌ガス調査は、土壌中の気体(土壌ガス)を採取し、揮発性有機化合物(VOC)の濃度を測定する調査です。土壌汚染対策法の第一種特定有害物質(11項目)の調査に使用されます。
対象物質(第一種特定有害物質)
- トリクロロエチレン(TCE)、テトラクロロエチレン(PCE)
- ベンゼン、ジクロロメタン
- クロロエチレン、四塩化炭素
- 1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン
- 1,2-ジクロロエチレン、1,3-ジクロロプロペン
- 1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン
調査方法の詳細
1. 調査地点の設定
フェーズ2調査と同様、10m × 10mメッシュ単位で調査地点を設定します。
2. 土壌ガスサンプリング
サンプリング手順
- 穿孔:ハンドオーガーで深度0.8〜1.0mまで穿孔
- 採取管の設置:ステンレス製またはテフロン製の採取管を挿入
- 孔内の清浄化:シリンジで孔内の空気を数回吸引・排出
- ガス採取:専用バッグ(テドラーバッグ)に土壌ガスを採取
- 密封・保管:バルブを閉じ、速やかに分析機関へ輸送
サンプリング時の注意点
- 雨天時は避ける(土壌が湿潤だとガス採取困難)
- 採取管周辺を粘土で密閉(外気の混入防止)
- 採取後24時間以内に分析開始
3. 分析方法
ガスクロマトグラフ質量分析法(GC/MS)
最も高精度な分析方法で、ppbレベル(10億分の1)の微量汚染も検出可能です。
分析手順
- テドラーバッグから土壌ガスをGC/MSに注入
- ガスクロマトグラフで物質を分離
- 質量分析計で物質を同定・定量
- 濃度を算定(vol ppm単位)
基準値と判定
土壌ガス中のVOC濃度が以下の基準値を超過した場合、「基準不適合」と判定されます。
| 物質名 | 土壌ガス基準 |
|---|---|
| トリクロロエチレン | 0.2 vol ppm以下 |
| テトラクロロエチレン | 0.2 vol ppm以下 |
| ベンゼン | 0.05 vol ppm以下 |
| ジクロロメタン | 0.2 vol ppm以下 |
基準不適合だった場合の対応
- 土壌溶出量調査:当該地点の土壌をサンプリングし溶出量を測定
- 地下水調査:地下水汚染の有無を確認
- 詳細調査(フェーズ3):汚染範囲を確定
土壌ガス調査のメリット・デメリット
メリット
- 高感度:微量汚染も検出可能
- 非破壊:舗装面でも調査可能(穿孔のみ)
- 迅速:サンプリングは1地点10分程度
デメリット
- 地下水位が高い場合、調査困難
- 雨天時は調査不可
- 粘土質土壌では透気性が低くガス採取困難
調査費用・期間
- 費用:1地点あたり3〜5万円(サンプリング+分析)
- 期間:サンプリング1日、分析1〜2週間
- 10地点の場合:30〜50万円
調査できないケース
以下の場合、土壌ガス調査が実施できません。
- 地下水位が地表面から1m以内(土壌ガス層がない)
- 舗装が厚すぎる(穿孔困難)
- 地下埋設物が多数存在(穿孔位置の制約)
この場合、土壌溶出量調査に切り替えます。
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よくある質問
Qなぜ土壌ガスで調査するのですか?土壌を直接調べる方が確実では?
VOCは揮発性が高く、土壌ガスとして土壌間隙に存在します。土壌ガス調査の方が高感度で、広範囲のスクリーニングに適しています。ただし、基準不適合の場合は土壌溶出量調査も実施します。
Q土壌ガス調査で「検出せず」でも土壌汚染の可能性はありますか?
はい。地下水位が高い場合や粘土質土壌の場合、ガスが採取できず、汚染を見落とす可能性があります。このため、土壌溶出量調査との併用が推奨されます。
Qテドラーバッグとは何ですか?
テドラーバッグは、土壌ガスを採取・保管するための特殊な袋です。テフロン製で、VOCが袋に吸着・透過しにくい特性があり、正確な濃度測定が可能です。
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